準備するもの

 さて、では実際オーケストラを始めるのには何がいるのでしょうか、ご紹介いたします。


楽器やその付属品

 まずは、これを準備しないことには始まりません。団によっては、楽器を貸し出してくれるところも あるので、相談してみるとよいでしょう。ただし、弦楽器では弦や松脂といったものや、管楽器などは リードなどの消耗品は自分で買い揃えることになります。


譜面台

 楽器の上達の最大の敵は「悪い姿勢」です。ときおり、すわった椅子の前にもうひとつ椅子を置き、 その座面と背もたれに楽譜を立てかけてさらっているひとを見かけます。これだと当然、楽譜が見にくいため前かがみになり、 見るからに苦しそうな姿勢となります。あまりにも当たり前の話ですが、こんな時には譜面台を使ってください。 そして、常によい姿勢でさらうことを心がけてください。さて譜面台には、携帯用の折たたみ式のものと、 そうでないものとがあります。折りたたみのほうが、予算的にも安くさらに持ち運ぶ機会も多いのでそちらがいいでしょう。 これも、団で所有している場合が多いので借りれるところは相談してみてください。でも、持っておいて損はないアイテムです。


楽譜

 その団で次の演奏会で演奏する楽曲のパート譜です。各パートリーダからもらいましょう。 普通は、B4の紙でばらばらの状態で渡されるので、しっかり製本をして、使用しましょう。 バラバラのままで合奏に参加するなどということのないように…


鉛筆(Bまたは2B)

 練習中の指揮者やトレーナーの指示、またはパートリーダーにいわれたこと、さらには自分自身で気付いたことなどを、 その都度覚え書きとしてどんどん楽譜上に書き込まねばなりません。それも、はなはだ安定性に欠ける譜面台の上で、 しかも迅速にです。そこでオーケストラ・プレイヤーは、簡略化した記号を用いるとともに、柔らかくて色の濃い エンピツを用いて書き込みをします。エンピツの芯の濃さは、だいたいBか2Bくらいが使いやすいようです。 ときどきシャープペンシルを使っている人を見かけますが、これは絶対にやめてください。だいたい、芯が細くて書 きにくいし読みづらいし、それに時には、譜面に芯を突き立てて穴をあけてしまうこともあるのですから。また色エンピツ やサインペンもご法度(はっと)です。修正のために消そうとしても、なかなか消えないからです。 いま修正の話になりましたが、当然エンピツとセットで消しゴムも必要です。巷(ちまた)には消しゴム付きのエンピツ もありますが、やはり別に準備しておく方が無難でしょう。消しゴム付きエンピツは、あくまでも非常用と認識すべきです。 エンピツなどを譜面台上に置き、譜めくりの際などに、大きな音を立ててエンピツを床に落下させる趣味のあるひとがいます。 でもこれはやめてください。クリップとか、マグネットを付けるとかくふうをし、普段は邪魔にならないようにした上で、譜面台に置いておいてください。


エチュード(練習曲集)

 エチュードとは、個人レッスンのときだけに必要な楽譜と思いこんでいる人は、少々考え方を改めるべきでしょう。 各自楽器を取り出してから、30分程度は音出しをするでしょうが、そのときにエチュードを効果的に使うことができます。 各自、自分のエチュードと相談してくふうしてください。


メトロノーム

 音楽のテンポを知るためにはメトロノームが必要です。しかし、 ほんとうにメトロノームがあってよかったなあと思うのは、個人でさらっているときでしょう。 何といってもメトロノームは、殺してやりたくなるくらいイン・テンポです。躊躇(ちゅうちょ) もなければあせりもせず、果ては、ブレスさえも拒むほどの正確さ(!)です。音楽家たちは、 これを称して「メトロノーム・イン・テンポ」といい、音楽的なイン・テンポと確実に一線を画してはいますが、 でもそんな音楽家たちも、いざ「さらう」という段には、メトロノーム・インテンポを礼賛し、そしてお世話になっているのです。


チューナーor音叉

 オーケストラでは全てA(ラ)=442Hzの音を基準にピッチ(音高)をあわせます。 そのために、基準となるAの音を出してくれる音叉またはチューナーを準備しましょう。 資金に余裕がある場合には両方あるとよいでしょう。
 実際のところ、楽器を始めたてのころには、音叉というのは使いにくいので、チューナー がお勧めです。基準の音も出してくれるし、自分が出してる音をマイクでひろってメーターで どのくらい音がずれているか表示する機能もあるので、練習で一つ一つピッチを確認する作業にも使えます。 ただし、気をつけていただきたいのは、メーターを見て音が取れるようになったことで音程がとれるように なったと勘違いすることです。そういう人はチューナーがないと音程がうまくとれていないことが多いのです。 慣れてきたら、基準の音を聞いて自分がそれとどれくらいずれているかを聞き比べる練習もしましょう。
 さらにもう一つ、チューナーという道具の出す音はは電子音です。チューニングには、音叉のような純音(基音=1倍音のみの音)がよいのです。 では、チューナーで純音が出せればそれでよいのかというと、これにもまたクレームがつきます。そのわけは、チューナーの出す音は持続音だからなのです。 音叉のような減衰音を聴きながらピッチを合わせるところに、耳の訓練の可能性があるのです。ですから、ただチューニングの道具として 買うのであれば音叉がお勧めです。



配置




個人・パート練習